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『おまえの曲はベタっとしている』

22〜3歳の頃、作曲の師匠によく言われた事ですが、

『おまえの曲はベタっとしている。トライアドばかりでメリハリがない』

ホンジツは、ある程度の作曲の知識がある人のために。

おはようございます。


話題:『おまえの曲はベタっとしている』


オレなりに、ベタっとさせないように、どうしたか。


1)コード、コード進行を工夫する。


トライアド、3和音ばかり使うと、音の変化が極端すぎて全体が派手に聴こえ、結果としてサビが目立てないのです。

目立つ部分が欲しかったら、そこを派手にするのではなくて、そこ以外を地味にすればいい。

4番目の音を意識する事。テンションコードは響きが曖昧になるので、音の鳴りが暴れなくなる。

トゥ、ファイブ、ワンで、ファイブは7thコードになっている筈。不安定な7thコードから、(地味に)その曲のキーのコード、(派手に)に着地!。

まずは、7thコード、△7thコードから覚え、雑誌、『みんなの歌ぼん』を買ってきて、6コード、add9、そこから、sus4、aug、など、とにかく好きな曲のコード進行を盗む。加えて、トップノート、バッキングの和音の一番高い音を動かさないように気を遣ったりとか。

逆に、サビにテンションコードを使って、サビだけ、『ゴージャスな響きにする』とかね。とらわれないでやって下さい。


例)ブルーハーツ、『キスしてほしい』。逆の例になりますが、パンクのギターはハイコードだけで成り立つから、ベタっとして、パンクの気だるい雰囲気も出ますし、全体が派手。シンプルなかっこよさ。歪んだギターだから許されるアレンジですね。







例)フェイ・ウォン、『Eyes On Me』。サビのコード進行がかなり特殊だった記憶があります。







2)転調する。


テンションコードをおぼえると、転調がしやすくなります。曲に変化を与える手短かな方法。オレがよくやるのはBメロで転調してサビでまた戻るとかです。

小室哲也さんが上手ですね。


例)ユニコーン、『スターな男』。転調が多い。コピーたいへんだったw。







3)パートを増やす。


サビだけストリングスセクション、ホーンセクションを入れる。

これは効果的。バラードでストリングスは定番ですし、エアロスミスの曲なんかサビでホーンが派手に鳴り、『オレたちよりロックするヤツらがいたら、ノーギャラで演奏してやるぜ~♪』とか歌ってますもんね。

パーカッション。昔のBZなんかよくやってましたが、サビに入ると16ビートのシェイカーが鳴りだすとか。


例)エアロスミス。お金使える人は有利だw。







4)リズム、ドラムとフィルイン


ドラムの手数を変えてやるのもいいと思います。Aメロ、Bメロに対して、少し凝ったリズムにする。あるいは逆でシンプルにビートを叩くとか。

1小節あたりのスネアの数を増やしたり、Bメロでトリッキーなリズムを使い、キメのフィルインからスピード感のあるシンプルなリズムに持って行くとか。

フィルイン、仕掛け、ブリッジを工夫する。一瞬だけオケがとまるとか。『ここからサビに入るよ、いっくよ~!!』って雰囲気を作れるといいですね。


例)これのリズムアレンジは秀逸。少女時代の、『Gee』。







....、


思いついた事を書いてみました。

考え方は、『花の一輪挿し』といっしょです。シンプルな花瓶に挿してやると、花の美しさがいっそうに引き立つ。日本人の、わび、さび、の感覚。Aメロを控えめ、Bメロから盛り上げて、サビは爆発みたいな。この場合の、『花』は、『サビ』。

足し算、と、引き算、の考え方が重要。難しいのは、引き算、の方かな。

どうですか?。



....、一休み、



補足。

アレンジャーは自分のパートを聴かせようとしますが、リスナーは一般的に、『ボーカル』が聴きたいのであって、歪んだギターやバックで鳴るシンセが聴きたいわけじゃない。どっちも聴かせるなんてのは不可能。

これが、食堂なら、

客、『カレーお願いします』

店主、『お客さん、うちの店は、レバニラ炒めがお勧めなんで、ゴハンにレバニラ炒めをかけて、そこにカレーもかけておきますね。お金はいただきませんから!』

客、『そんなものいらないよ、オレはカレーが食べたいんだ』

こんな食堂は嫌ですw。好きになったら通うでしょうけどね。

どうしても聴かせたいならアルバムの中にインスト曲を入れる。

プレイヤーがハマりがちなのは、ソロパートばかり練習してバッキングをやらない。曲想を決めるのはバッキングだったりします。重要なのはバッキング。

バッキングで、メタルのきざみを単純とバカにする人がいますが、あれは、インテンポ、アウトテンポ、(←バカにしている人は意味が分からない筈)で、あそこでリズムをコントロールしているのです。パワーコードは音数が少ないのでスピード感が出る。ユニゾンの醍醐味。そこに来てやっとサビで白玉コードになるので、逆に解放されて曲にメリハリがつく。


オマケ)Yngwie Malmsteen、『Rising Force』。EmコードいっぱつのAメロがクラシカルなサビとテクニカルなソロを盛り上げる。







こんな感じかな....、

〆。
by end_of_eternity | 2013-03-03 10:11

我的人生日常


by end_of_eternity